超今更なみゅれぼメモ

超今更ながら『Music Revolution!』の感想メモ

だいきほの退団発表もなされ、もうワンスも東京公演というのに今更みゅれぼの感想を纏めたくなったので書いておく。チケット運に恵まれて自己最高の4回観劇でした。お芝居もショーも何度見てもよかった。というかミュージックレボリューションの略はみゅれぼですかみゅーれぼですか。

 

個人的には超楽しかった。見どころ盛りだくさん、トップ、上級生から下級生まで今の雪組の魅力全力で詰め込みました!感がある。全国ツアー用に使いまわししやすくしてあるとか色々意見もあるらしいけど、正直あの大号泣壬生義士伝の後に楽しく盛り上がれて「あーよかった!」という気持ちで帰れるだけでみゅれぼは大いに意義があると思う。

だいもんに悲劇が抜群に似合うが故に雪組は「ひかりふる路」「ファントム」「壬生義士伝」等々のシリアス演目が続いているので、ショーは一転してキラキラ輝いて最高に楽しく!格好良く!美しく!華やかに!の対比が素晴らしいと思うのである。しかしだいもんは本当にどシリアス悲劇が似合ってしまう。これも素晴らしい才能だと思う。

 

全体的に娘役さんのお衣装がパンツorレギンスにオーバースカートのスタイルだったのがガンガン走って踊って動きまくるこのショーに合ってた。

 

以下印象に残ったシーンを

*プロローグ

格好いい!強くて格好いい!お衣装もシルバー×黒ベースで格好いい。

組子大集合したギラギラの熱さが「ショーだ!!!!!盛り上がる!!!!!!!!!!!!」と一気に気持ちを爆上げしてくれるのでお芝居で大号泣したことを忘れてショーに熱中できる。壬生の湿っぽさを吹っ切ってわくわくさせてくれる。ぐいぐいと引き込む力に元気をもらえる。

 

*カウディーリョ

ガウチョの場面でのあーさ(朝美絢)、素晴らしく美しい。ガウチョ達が踊るシーンでスペイン兵は立膝の姿勢で待機しているのだけど、あーさの背中がものさしでも入れているのか?ってくらいぴしーっと伸びている。4回見てどの時もあーさの背中はまっすぐ伸びていたので背筋の美しさは意識しているのではないかと思う。兵士としての忠実さ、潔癖さまでも感じさせる立ち振る舞いに「あ、この人がリーダーだ」と納得する。統率のとれたスペイン兵の動きはラテンのノリで踊るガウチョ達との対比が引き立てられてよかったです。

 

*JAZZ

咲ちゃん!脚が長い!!

サックスとトランペットを持ったあがたとあやなコンビが賑やか。そして歌って踊るヒメさん(舞咲りんさん)、お歌もダンスもパワフル。デュエットする叶ゆうり氏との駆け引きから目が離せない。上級生娘役×下級生男役の組み合わせ好き。

 

*中詰

銀橋からあーさ登場。毎回見逃さないようにしようとしつつ前場面の拍手を続けていてオペラが追い付かなかったことがあり悔しい。原色寄りのカラフルなお衣装を着こなしてしまうジェンヌさんすごい。

 

*カノン

ひとこ(永久輝せあ)中心のダンサー選抜シーン。全員揃ってのフェッテすごい。ひとこ1場面もらって凄いなーと思ってたら組替え発表でびっくり。

この公演で退団されたJIJIくん(凰華はるな)のソロでの客席からの拍手があたたかくて好きでした。

 

*Music is my Life

みんな真っ白お衣装でマイ初日の際は「……退団公演だったっけ?」と一瞬思ったことは否定しない。けどあやちゃんが雪組子やかちゃに囲まれて楽しそうなので良かった。だいもんとかちゃが89期同期でわちゃわちゃしてるの可愛い。

のちに明日海さんもシャルム!で真っ白お衣装の場面やってたけどあれは本当に退団公演だったから寂しさとない交ぜだった。普通の公演で退団公演風みたいな思い出のシーンやるのは純粋に楽しめていいかもしれない。

 

*娘役群舞

真彩ちゃんが娘役引き連れて踊る娘役群舞、美しく優雅で素晴らしい。歌姫真彩ちゃんのお歌聞きながら美しい雪娘さん方の群舞を見られるなんてもう最高じゃないですか?群舞のセンターで踊るヒメさんはキュートで可愛くてちょっとコケティッシュで美人でお姫様でした。下級生娘役の初々しい可愛らしさとはまた違う、上級生ならではの、上級生にしか魅せられない美しさ。ほんとこの方は研いくつになっても宝塚の娘役の素敵なところをぎゅっと凝縮してみせてくださる方なんだなーと思います。ワンスでの退団発表されてとっても寂しい。最後のエトワール楽しみにしてます。

個人的に雪組の娘役群舞は上級生娘役が中心で踊っているところが好きです。もちろんトップ娘役が引き連れたり、推されてる娘役さんが中心になるのもそれはそれで好きだけど、どんなに上級生になっても美しく可憐な姿を沢山見せてくださるのも素敵だと思ってるので。

 

*フィナーレ

このデュエダンが友の会からの2020年カレンダーポスターになっていた(はず)。

前作ファントムのデュエダンは(生まれ変わった)エリックとクリスティーヌの幸福なifストーリーのような物語の続きを感じさせるものでしたが、今回は純粋にだいきほのデュエダンという感じでこれも好き。カゲソロの愛すみれ嬢流石でした。雪娘さんはヒメさん、愛すみれ嬢、今回大劇場公演初エトワールの羽織夕夏ちゃんと歌うま娘役さんが順調に育成されていますね。

 

綾くんのサッチャナイは場面的にどこでしたっけ……キラキラした押し出しのいい感じが星組育ちだなあと。

 

お芝居の壬生義士伝は号泣し過ぎて感想書くのも涙目になりそうなので簡易に。

後半になると客席のあちこちからすすり泣きが聞こえたのは初めての体験でした。佐助さんがおにぎり握る辺りで皆様涙腺崩壊の気配がした。私は号泣した。ティッシュを膝上に置いておかなかったことを心底後悔した。鼻ずびずびです。

観劇2回目以降は結末が分かってる分、冒頭から涙腺ゆるんで雪ん子に囲まれて踊る吉村としづの場面からハンカチ必須でした。あの雪ん子ちゃんたち可愛かったね。

しづ入水自殺未遂からの嘉一郎とみつが「おら飯なんていらねえ!」と叫ぶのも涙なしではみられなかった……あれは泣いてしまう……貧しくてもひもじくても最期まで武士の子を貫き通した嘉一郎、彩海せらくん好演でした。

大政奉還の曲(天下の孤児)は歌うまさんが集結していてあの人数であの響きで聞きほれてしまいます。

しかしだいもんはトップになってから何回死んだことになるのでしょうか。そして雪組のフランス物率の高さよ。でも大好き。

 

私にとっては2019年で一番見終えた時の充実度が高かった公演でした。

 

20200613追記

録画してあったミュレボを見返していたら、男役群舞後の中詰めでなぎしょを中心にヒメさん方が銀橋に出てきたシーンで泣いてしまった。

この頃には退団を決めていらして、大劇場では最後のショー作品出演になることも分かっていた。特に歌とダンスで輝くヒメさんがこの公演では特別美しく見えた。退団を決めたジェンヌさんはよりいっそう美しく輝くと言われるものだけれど、この時見ていた美しさ、輝きを忘れられないのはそういう背景もあったからだろうと今振り返ると思う。